だんだんと暑い日も増えてきて、夏が近付いてきた今日このごろ。
この時期に増えてくるのが熱中症です。
犬も人と同じように熱中症になることは既にご存知かと思いますが、その死亡率の高さは意外と知られていないのではと思います。
熱中症が原因で動物病院を緊急に受診する犬の死亡率は約50%と言われています。
つまり、熱中症で重篤な状態になってしまった場合、2頭に1頭は助からないのです。「熱中症にならないように対策すること」が重要です。
ここでは、熱中症の原因、症状、具体的な対処法などをご紹介していきます。
【原因】
①高温多湿環境への長時間の暴露
②短頭種、肥満などの身体的な特徴
③心臓の病気や呼吸器の病気
④過度の運動
などが考えられます。
熱中症になり、高体温になると、細胞を構成する蛋白質が変性し、各臓器の機能が障害を受けます。その状態が続くと、多臓器不全に陥ってしまいます。
【症状】
①目の充血
②頻脈
③パンティング
などが見られます。
より重篤な状態になると、
④ぐったりする
⑤嘔吐・下痢
⑥よだれが垂れる
⑦ふるえる
⑧意識がなくなる
⑨発作が起きる
なども見られることがあります。
【救急処置】
熱中症は適切な救急処置が大切です。
熱中症が疑われる場合は、出来る限り体温を測定しましょう。
体温が40.5℃以下で、意識もハッキリしている場合は、風通しの良い場所や冷房が効いた部屋に移動して、お水を十分に飲ませましょう。
体温が40.5℃以上、もしくは意識が朦朧としている場合は、体を水道水で濡らすか、水で濡らしたタオルで全身を包み込み、扇風機などで風を当てましょう。すぐに近くの動物病院へ連絡し、熱中症疑いの旨を伝えましょう。移動中も、車の窓からの風を当てたり、車内の冷房を利用して、冷やし続けることを意識しましょう。
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